通常、楽器演奏(ライブや楽曲制作)の際は、既製品として販売されている既存の楽器(装置、デバイス)を使うことが大半だと思います。
しかし、演奏する楽器(装置、デバイス)自体を自ら作り出し表現するカルチャーも存在します。
こと近年では、ラップトップのみ(むしろiPhoneのみでも) でも曲を作ることができる時代。
今回は、九州芸術工科大学(現・九州大学芸術工学部)にて音響学とコンピュータ音楽を学び、マシンと音の自然な関係性を追求し、自律的に各種物理現象を発生させる装置、光と音や振動が相互作用する装置などを作り、その仕組みや枠組みをライヴパフォーマンスや展示としてみせる作品を発表、またエンジニアとして展示やイベント、映像など、幅広いプロジェクトにおいて電子デバイス開発を手がけるほか、電子楽器に関する研究開発も行う、株式会社ポノール・エクスぺリメンツ代表取締役の堀尾寛太さんをお招きし、ハードウエアの面白さをSOUNDABOUTしていきます。
パソコン(ソフトウェア)のみでも音楽を作ることができる時代、ハードならではのフィジカル感、ライブ感、制約があるからこその面白さ、自作ならではの表現を語っていきます。
ゲスト:堀尾寛太 (株式会社ポノール・エクスぺリメンツ 代表取締役)
ファシリテーター:CD HATA、小田部剛、髙花謙一
今回は会話中に出てきたワードの解説をしていきます。
こんな話をしているので興味をもったら本編を聴いてみてください!
黒物 (黒物家電)
テレビ、オーディオ、カメラなどの娯楽に関する家電機器の総称。 白いカラーリングが主流の生活家電(冷蔵庫、炊飯器、洗濯機など)を白物家電と総称することに対して出来た語。
STEIM(スタイム)
オランダ アムステルダムにあったサウンドアートと電子ライブパフォーマンスの実験のための「ネットワークラボ」
国内外からアーティスト、技術者などを迎え、サウンドアート、パフォーマンスを目的とした電子楽器、ソフトウェアの研究開発、コミュニティを形成していた。
Sonology(ソノロジー)
ハーグ王立音楽院にある電子音楽研究室。エレクトロアコースティック音楽、コンピューター音楽、サウンドアートの分野での教育、研究、製作を行なっている。
2011年よりSnologyのマスターコースの1つとして、STEIMと共に提供するInstruments & Interfacesプログラムがあったが、STEIMの閉鎖と共にSnologyに統一された。
Arduino(アルディーノ)
マイコンや入出力ポートなどが1つに搭載された基板、および開発ソフトウェアのシステム。
Arduinoの登場により、センサーやアクチュエータを用いたインタラクティブな装置開発が容易にできるようになった。
アセンブラ
アセンブリ言語で記述されたコンピュータプログラム(ソースコード)を、コンピュータが直接解釈・実行できる機械語(マシン語)による表現(オブジェクトコード)に変換するソフトウェア。自動的に機械語を出力するプログラム。
PIC
PIC(ピック、Peripheral Interface Controller)とは、マイクロチップ・テクノロジー社 (Microchip Technology Inc.) が製造しているマイクロコントローラ(制御用IC)製品群の総称である。
Arduino登場以前は、”PICを焼いて”=PICにアセンブラを用いてプログラムを書き込み、制御基板の製作に使用していた。
パンチカード
厚手の紙に穴を開けて、その位置や有無から情報を記録する記録媒体で、電子式コンピュータ以前のパンチカードシステムの時代から多用された。
βooming βox
音に合わせて、それそれ異なった物理的反応をするボタンを備えたドラムパッド的デバイス。
Active knob test
FINALBY ( )
読みはファイナルビーエンプティ
EY∃ (BOREDOMS)、COSMIC LAB (VJ Colo Müller主宰)、 NIIMI TAIKI、HORIO KANTA、MASUKO SHINJIによるプロジェクト
デバイスオブジェクト主体の新しいオーディオヴィジュアル体験を創出する。
ボアダムス
EY∃が中心となり1986年に結成され日本のオルタナティブ・ロック・バンド
日本よりむしろ海外での評価が高く、ソニック・ユースやニルヴァーナ等の初期のグランジ勢から、ビースティ・ボーイズ、リチャード・D・ジェームス(エイフェックス・ツイン) まで、その交友関係は多岐に渡る。海外の音楽フェスティバルに招聘されることもある。
CD HATAが所属するバンド「Dachambo」もEY∃によるリミックスアナログ12inchをリリースしている。