リバーブ
皆さんもお風呂や広めのホールなどで声を出したことがあるかと思います。その時に自分の声が少しだけその場に響いたりするような、こういった音響効果をリバーブと呼んでいます。(残響ともいう)
ではリバーブとは一体どんな現象が起こっているのか、簡単に説明していきましょう。
まず、リバーブはほぼどんな場所でも生じています。無響室に入ったことがある方もいらっしゃると思いますが、その時に居心地の悪さを感じるのは、普段から存在している残響を極限まで小さくした部屋だからです。BGMの無いスーパーで買い物をしているかのような変な違和感のある気持ち悪さがあります・・・笑
では無響室(防音室)ではなぜ残響が抑えられるのか、それは、普段の部屋や空間で起こっている音の反射が起こらないように、壁面から床、天井までを吸音材で覆っているため。つまり、リバーブは音の反射によって引き起こされるものなのです。反射というと、やまびこは?と思った方もいるかと思います。実は音の反射には2種類あって残響とは別の反響というものが存在します。反響は発した音と跳ね返ってきた音を区別して聞き取ることができるもののことを言います。
「ヤッホー→・・・←ヤッホー」 みたいなことは反響と言えますね。一方残響は、発した音と跳ね返ってきた音の区別がつかないもののことを言います。お風呂で歌を歌っていると、自分の声が伸びているように感じることがあるかもしれませんが、これは実は自分の声ではなく跳ね返ってきた音によって引き起こされているのです。この引き延ばされている時間を残響時間と言います。
図:音がいろいろな反射を経て視聴者の元へ届く様子と残響時間のグラフ
この残響時間は擬似的に操作することで、様々な空間の音響を再現できます。
例えば家でもライブ会場で音楽を聴いているような音響効果をえられたりなど、臨場感・リアリティの演出に一躍買っているわけですね。
さて、次回は「人間には聴こえない音」について話していきたいと思います。 それではまた次回!