音階
音階となりうるそれぞれの音程の比率を作ったとされているのが、皆さんも一度は耳にしたことがある古代ギリシアの数学者ピタゴラスさん。
ピタゴラス音律と呼ばれているその数比は、オクターヴを2:1、完全五度を3:2、完全四度を4:3、そして完全五度と完全四度の差としての全音を9:8と定義されています。そんな比率がいかに発見されたかというと、ある日鍛冶屋の前を通ったピタゴラスさんは、工房にいる職人たちが打っているハンマーの音が共鳴して、快い音(協和音)になっていることに気がつきました。中に入って調べてみると、どうやらその音程はハンマーの重さと関係があり、そこにあった5本のハンマーのうち4本の重さがちょうど12 : 9 : 8 : 6の単純な数秘の関係にあることがわかったそうです。ちなみに残った一本はこの単純な比率には準じておらず、鳴らしてみると不協和音がしたとのこと。この発見からピタゴラスさんは実験を重ね、上記の音律にたどり着きます。現在誰もが簡単に音楽の世界入っていけるのも、ピタゴラスさんがこの比率を作ってくれたおかげだと言えますね。
また、目に見えない音というものには、物理的な法則が深く関わっているということがわかるエピソードではないでしょうか。 そしてけんじろうも言っていた通り、上記の話はどちらかというと西洋音楽のお話で、世界には様々な音階が存在します。日本にもヨナ抜き音階、民謡音階、沖縄音階など、いくつか存在します。ぜひお気に入りの音階を探してみてください。 そして話題はメジャー・マイナーのお話へ。
現在では、一般的にメジャー=明るい、マイナー=暗い、のような認識が強いかと思いますが、けんじろう曰くこれは後付けの印象なんじゃないかと。「青い山脈」という有名な歌謡曲はマイナースケールの中で明るい歌詞を堂々と歌っていたり、印象が乖離している曲があったりします。 このような音の印象の話で、ガムランというインドネシアの音楽では、使用シーンから印象を連想することがあるらしく、「この音階はお葬式で使われるので暗い」のような別の要因があるとのこと。 以上のことから、メジャー・マイナーの印象は後発的要因から来ているのではないかというのがけんじろうの考察でした。 いかがでしたか?
音にまつわる興味深いエピソードや知識は意外にも日常生活に数多く潜んでいます。皆様も日々の音に耳を澄ましてみては?
次回もお楽しみに!